【風の声】 Ｎｏ．891(150315)

『神の深み』
　『これからのキリスト教』（工藤信夫著）と言う本の中で、離婚を経験したある牧師の話を読みました（67〜73頁）。この牧師は初めに「今、自分が自分の“破れ”を、教訓的に、また合理的に語ることのないように、破れは破れのままにあることを覚えながら語れますようにと、そんな願いをもちながら、…私の出来事を語らせて頂きます。」と前置きして話し出していたのですが、本の著者である工藤氏がこの牧師の話を著書に引用されたのは、私たちの信仰理解を問う為でした。工藤氏は、「すべてうまくいくことがキリスト信仰であり、一見、失敗や挫折と思われることが、神の祝福からはずれたものであると果たして言えるのだろうか。」と問うておられました。神の働きを決めつけたり、失敗や傷つきを恐れたりせず、神の深みを味わいたいと思います。